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  4. 全日本選手権に出場した加藤が7位に!

6月21日(金)に静岡県の日本サイクルスポーツセンターで開催された「第27回全日本選手権大会ロードレース 個人タイムトライアル」に加藤が出場いたしました。

加藤は2013年から全日本選手権に出場し続けており、今回で通算13回目の出場。

全日本選手権は日本一の選手を決める大会で、出場する選手はプロチームに所属する選手が多くを占めます。

そんな大会での加藤の過去最高成績は、昨年の個人タイムトライアルで8位。

そして今回の大会では7位となり、また一つベストを更新する結果となりました。

個人タイムトライアルは、選手が一人ずつ一定の時差でスタートし、単独走行によって出たタイムで順位を競います。 

もし前の選手に追いついた場合、その選手の後ろにつく行為(ドラフティング)は禁止。 

単独で風を受けながら走行するため、自分の力だけが頼りとなる競技です。

今大会では1周5kmのコースを6周する合計30kmで競われました。

コースのレイアウトは画像の様になっており、ほとんどが上りか下りで、一周の獲得標高は約140m。

以下、加藤のレポートです。

今回のコースは、昨年とほとんど同じコース。

異なるのは昨年あったホームストレートのターンが無くなったことで1周の距離が短くなりました。

その代わりに周回数が1周増えた6周となっています。

コースの特徴は最初に短い上りを越え、その後はコース中盤まで下りとコーナーが多く、ペダルを漕げない時間ができやすいレイアウト。

そしてコース後半には1.3kmの上り区間、また、最後には短いながら勾配がきつい上りが待っています。

下りやコーナーは減速を最小限に上手くこなし、上りなど踏める区間を頑張らなければいけないコースです。

また、天気が昨年は晴天でしたが、今年は強い風と雨によって路面がウェットかつ、コースの途中に落ち葉や枝があったため、難しいコンディションの中、出走となりました。

ウェットな路面だったため、タイヤの空気圧はフロント65psi、リア78psiに設定。

私がレース前に想定していた展開ですが、私のスタート順はグループの5番目で前には4人。

後ろには今年からロードレースの世界最高峰UCIワールドチームのEFに所属する留目選手。

昨年も留目選手が私の後の出走でしたが、私より速いのは間違いないので、レース後半には追いつかれると想定。

そして追いつかれてからは留目選手から大きく離されないようペースの目標として、残りを同じペースで走ることができれば、全体の10位以内に入れるだろうと考えスタートを切りました。

1周目

コースの路面コンディションが全く分からないため、序盤のスピードが乗りやすいコーナーは慎重に入ります。

いくつかのコーナーには、走りたいライン上に落ち葉や枝があるところもあり、肝を冷やした場面もありました。

そういった危険なコーナーはじめ、追い風、向かい風、横風など風向きにも気を配り、次からの周回のためにそれらを記憶しながら走ります。

そしてレース序盤は自分の力を出す感覚と実際に出ているパワーに乖離が起きやすく、オーバーペースになりやすいので、こまめにパワーメーターの数値をチェックしながら目標値に納めて走ります。

1周目のタイムは8分22秒38。

全体では15番手のタイムで通過。

目標は8分20秒だったので、少し遅れながらもまずまずの滑り出し。

そして、私の1分後にスタートした留目選手は、私より10秒以上速いタイムで周回しており、想定通り迫りつつありました。

 

2周目

1周目で記憶した注意が必要なコーナー等を思い出しつつ、なるべくDHバーを持って走れる区間を増やしていきます。

上り区間ではパワーを上げすぎないように意識しますが、感覚的に頑張っていても出したい数値が出ない印象で、調子がベストではないことを感じます。

2周目のラップタイムは8分18秒26。

 

3周目

昨年は3周目で前に出走した選手を追い抜くことができ、それによって自分が良いペースで走れていると安心した記憶がありましたが今年は影も形も見えず。

そしてこの周回を終えてもあと3周しなければならないことに、果てしなさを感じます。

しかし進まなければこの苦しい時間は終わらないので、ただただペダルを回し続けます。

3周目のラップタイムは8分17秒01。

4周目

3周目を終え、ホームストレートの先に目をやると前に出走した選手のサポートカーが見えました。

どうやら選手のトラブルで停止している様子で、そのままパスしていきます。

コース序盤をこなし、長い上りに入ると後方についてきているバイクの音に慌ただしさを感じます。

後ろから選手が迫っているんだと思いますが、ペースを乱さないよう意識します。

そして最後の短い上りに入り、ここでボトルの水分を補給しますが、ここで前輪が段差に取られて転倒するアクシデント。

およそ10秒ほどストップしてしまい、その間に後ろに迫っていた留目選手にパスされます。

勾配がある場所でしたが、なんとか走り出し4周目を終えます。

4周目のラップタイム8分28秒92。

 

5周目

転倒による体の痛みとバイクのハンドルが曲がっているのは気になりますが、それよりも前を走る選手から離されたくない一心でペダルを回します。

しかし、自分より速いラップを刻んでいるため、その差はじわじわと拡がっていき、場所によっては視界から見えなくなっていきます。

5周目のラップタイムは8分18秒86。

 

6周目

ここまでくるとサイコンに表示されているパワーなど気にせず、前方でわずかに見え隠れする選手を目標に、ゴールまで保てる最大限の努力をしてペダルを回します。

注意が必要な下りとコーナー区間も無事にこなし、コース最長の上り区間も大きくペースダウンすることなくクリア。

そしてゴール手前にある短い上りを越え、最後はもがいてゴール。

最後のラップタイムは8分07秒58。

そして6周の合計タイムは49分53秒01/順位7位(出走20人中)となりました。

昨年に比べるとパワーが低くベストなコンディションではなかったこと、そして不注意で起きたアクシデント、走り終えると不完全燃焼な感覚でしたが、順位的にはベストを更新する結果となり良かったです。

レース出場に協力していただいたスタッフはじめ、応援いただいた皆様ありがとうございました。

来年も機会が得られるなら挑戦したいと思います。

 

【使用機材】

フレーム:Specialized S-Works Shiv TT

コンポーネント:Shimano Dura-Ace&Ultegra

チェーン:Muc-Off チェーン最適化コーティング

BB:Jtekt 鬼ベアリング6805

チェーンリング:Digirit フルカーボンチェーンリング 56T

チェーンキャッチャー:K-Edge

パワーメーター:4iiii Precision

プーリー:TRiPEAK Jetstream Pro2

ホイールF:Roval Rapide CLⅡ custom

ホイールR:Roval 321 Disc

タイヤ:Continental GP5000TT TR

チューブ:Pirelli P Zero Smarttube

サドル:Fizik Aeris LD R1

DHバー:Aerocoach Ascalon

サイコン:Wahoo Elemnt Bolt

ペダル:Time Xpresso 12 Ti

ボトル:Elite Kit Crono CX

重量:8.2kg