スタッフの加藤です!

先日、長崎県の諫早市で開催された「長田TT in Isahaya」に大会のメカニック兼選手として行ってまいりました。

この大会は諫早市の長田バイパスに並走する完全クローズドな周回コース(1周6.5km)で行われ、距離別に4つのカテゴリー(3.3km/6.5km/20km/40km)がございます。

そして毎年用意されるプロのレースで使用されるものにも引けを取らない豪華なスタート台は、大会を彩り選手の走る気持ちも盛り上げてくれます。

また、大会の特設ブースには地元の採れたて野菜はじめ、豚汁やおにぎり、たこ焼きやカレーなどなど、美味しい料理がずらりと用意されており、参加者はじめ付き添いで来場されている方々で賑わっておりました。

私は今回大会のメカニック&選手で出走でしたが、レースの出走する順番は幸い全体の最後だったため、自分が走るまではメカニックのブースでバイクのトラブルに備えることができました。

メカニックブースで最初にご相談いただいたのは、上手く空気が入らないとのことで、状態を確認して問題なく解決できました。

その後はタイヤの傷やクリート、変速機やブレーキの調整、バイクの点検などご相談いただき対応してまいりました。

どのご相談もその場で解決できるもので、レースを走れないということにはならなかったので良かったです。

そして出走の1時間前になったところでウォーミングアップを開始。

したものの、少々想定が甘かったこともあり、しっかりアップはできずに選手召集のアナウンス。

急いでレース用のワンピースに着替え、ブースに出してある商品や工具を片付け、スタート地点へ。

間に合うかドキドキしながら(心拍が上がってアップ代わりになった?)でしたが、問題なく間に合いました。

今回のレースを走るにあたって考えていたことは、目標タイムは57分(1周9分30秒×6)以内で走りたいと思っていました。

ですが、そのタイムを出すために必要なパワーを試走で確認できていなかったたので、現在のFTP(1時間維持できる最大パワー)で走り切ることも目標としました。

コースのポイントとしては、風とざっくりと分けて9ヵ所のコーナーだと思いました。

風向きはスタートして①地点までは進行方向の右前から吹いており(向かい風)、その後Uターンして②地点までは左後ろから吹いている(追い風)ように感じました。

それ以降の区間は、バイパスに並行している下道となっており、バイパスが壁となるおかげで風が遮られ、特に影響を感じることはありませんでした。

風の影響を受ける区間については、向かい風は抵抗が高まって、つい踏みすぎてパワーが上がりやすくなるため、目標のパワーを上回らないように注意。

追い風区間は、その後に控えるコーナーが多いセクション(加減速が多く消耗しやすい)に備え、目標のパワーより気持ち抑えめを意識しました。

そして9ヵ所のコーナーについては図のようになっており、②以外はブレーキが必要でした。

①(1.9km地点):ヘアピン

②(3.5km地点):緩やかな左コーナー(90°)

③(3.6km地点):S字コーナー(左→右→左)

④(4.4km地点):S字コーナー(左→右→左)

⑤(5.0km地点):直角右コーナー×2

⑥(5.2km地点):クランク(右→左)

⑦(5.5km地点):S字コーナー(右→左→右)

⑧(6.3km地点):S字コーナー(右→左→右)

⑨(6.6km地点):左コーナー(曲がってすぐに短い上り坂)

コーナーでは、「コーナー侵入までに立ち上がりに最適なギアへ変速しておく」「コーナー立ち上がりで力み過ぎない」「コーナーを抜けたら早くDHバーを握る」を意識しました。

以上のことを考えながらスタートを切りました。

序盤はパワーのコントロールを上手くできないことが多いので、サイコンに表示される数値を細かく確認。

力んでいないつもりでも目標値を超えてしまったり、逆に力を抜き過ぎたり、感覚と数値にギャップが大きくありました。

なので、平均値を確認しながら狙っている数値となるよう調整して、なんとかまとめることができました。

【1周目 タイム:9分15秒08 パワー:304w】※1周目は計測位置の関係で他の周回より計測距離が100mほど短く、15秒ほど速いタイムになっています。

2周目に入ってもまだ感覚と数値にギャップがあり、パワーの上げ下げが大きかったためか数値が高い割にタイムが伴っておらず、効率的な走りができなかったことが伺えます。

【2周目 タイム:9分28秒81 パワー:314w】

3周目あたりから上手くパワーをコントロールでき始め、それが数値にも現れています。

【3周目 タイム:9分27秒62 パワー:304w】

4周目も3周目と同様に上手くまとめることができました。

【4周目 タイム:9分29秒65 パワー:304w】

5周目に入り余裕がなくなってきたためか、途中までこの周回がラスト?と勘違い。

サイコンで距離を確認すると、明らかに足りていなかったので、「あと1周か・・・」と一瞬だけガッカリしますが、すぐに頭を切り替えてラストラップへ。

【5周目 タイム:9分32秒14 パワー:307w】

最終周回に入り、もうこの周回で終わるかと思えば不思議と力が湧いてきます。

残っている力から逆算して、ゴールまで維持できる最大パワーで走り、今までより1番高いパワーかつ最速ラップとなりました。

【6周目 タイム:9分16秒20 パワー:321w】

6周の合計タイムは「56分29秒50 」

平均パワーは「309w(NP:314w)」で、タイムとパワーの目標を達成することができました。

また、タイムは40kmの全体トップだったため優勝もすることもできました。

久しぶりにレースで優勝したことと、いつも応援していただいている方々に、その姿を見て貰えてとても嬉しかったです。

そして、イワイグループのお客様も多く表彰台に上がり、更に嬉しさが増しました。

このような機会を作っていただいた大会関係者の皆様はじめ、自分がイベントに行けるようお店の営業をフォローしてくれたスタッフ一同に感謝です。

「長田TT in Isahaya」は公道を使用してタイムトライアルを走れる貴重なレースです。

福岡からも行きやすくアットホームで素敵な大会ですので、皆さんもぜひ一度ご参加ください。

タイムトライアルに興味がある方は、気軽に加藤へお声がけください。

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